本編を読み終えた、あなたへ。
S&P500の強さは、本物。
——そのうえで、選ぶ材料を渡します。
いそがしいあなたへ
このページは、S&P500の魅力を否定しません。むしろ全力で認めます。そのうえで、選ぶ材料を渡します。
結論:S&P500の強さは、雰囲気でも信仰でもない。ちゃんとした理由が4つあります。
ここは出し惜しみしません。S&P500派の言い分は、どれも本物です。
これだけ強い理由があるんです。「迷ったらS&P500」と言いたくなるのは、当然です。
結論:S&P500を選ぶことは、「米国とドルに、100%賭ける」ことでもあるんです。
さっきの「②実質、世界で稼いでいる」論。ここには、見落としがあります。
S&P500は、米国経済への賭けであり、
同時に"強いドル"への、100%の賭け。
そしてもう一つ、いまの米国には2つの「行きすぎ」が見えています。
結論:「アメリカは特別」——その言葉は、過去の世界一の国も、同じように言われていました。
いまの米国は、世界の株式の約6割を占めます。でも経済の規模(GDP)は世界の約25%。株価のシェアが、実体経済の2.5倍にまで膨らんでいる。これは、ある国の絶頂期とよく似ています——1989年の日本です。
時計を巻き戻すと、景色がまるで違います。
そして米国自身にも、暗い時期はありました。2000〜2009年の「失われた10年」。この10年、S&P500は年率約−1%(配当込みでもマイナス)。一方で同じ期間、新興国株は10年のうち7年で首位、米国を除く全世界はプラスでした。「米国だけ」に賭けていた人は、世界が成長する中で、10年間ただ資産を減らしたんです。
結論:ボーグルやバフェットの「米国だけでいい」は、"アメリカ人へのアドバイス"です。
S&P500派の最強の切り札が、「あのバフェットも、インデックスの父ボーグルも、米国株だけでいいと言っている」。これは事実です。でも、ここに決定的な但し書きがあります。
つまり——「神様たちがS&P500推し」は、アメリカ人にとっては自然な結論。でも日本のあなたにそのまま当てはめるには、前提が足りない。ここは、S&P500派の論拠の中で、いちばん注意すべき点です。
答えはシンプルです。アメリカ人にとっての「S&P500」に当たるものが、日本人にとっては「全世界(オルカン)」です。
なぜ、そうなるのか。カギは、神様たちの助言の"中身"です。彼らが本当に言っているのは「米国"だけ"を買え」ではなく、「広く分散した塊を、いちばん安く、まるごと持て」ということ。問題は、その"塊"が、国によって変わることです。
だから、神様たちの教えを捨てる必要はありません。受け継ぐのは「広く・安く・まるごと」という骨のほう。日本人にとって、それを叶える器が 全世界インデックス(オルカン) です。違うのは「米国だけ」という箱の部分だけ。
アメリカ人のS&P500に当たるものが、
日本人にとっての"全世界(オルカン)"。
ここまでをまとめます。
「次の30年、どの国が勝つか」は、
プロでも、当てられない。
結局のところ、「次の30年、どの国が勝つか」は、プロでも当てられない問いです。
だから本編は、当てにいかない方——のぶんだけ世界をまるごと持つ「全世界(オルカン)」を、既定(デフォルト)にしています。これは「米国を捨てる」ことではありません。オルカンの中身は、すでに約6割が米国。全世界を選んでも、米国の強さはちゃんと取り込んでいるんです。
そのうえで——S&P500を選ぶのは、間違いではありません。「米国の構造的な強さが、この先も続く」と理解して賭けるなら、それは立派に合理的な選択。大事なのは、"なんとなく強そうだから"ではなく、何に賭けているかを分かって選ぶこと。それさえできていれば、どちらを選んでも、あなたは十分に賢い投資家です。
Counterpoints
正直に置いておきます。「全世界が、S&P500に必ず勝つ」とは、誰にも言えません。
だから、このページは「S&P500はダメ」とは言いません。
言えるのは、ただ一つ
"どちらが勝つか分からない"という前提に、いちばん素直なのが全世界。"米国が勝つ"に賭けたいなら、それと分かったうえで、S&P500。
どちらも、自分の頭で選んだのなら、立派な答えです。
References
深掘りしたい人へ。数値・主張の出どころです。
ここまで読んだあなたは、S&P500の強さも、その賭けの中身も、歴史の教訓も知っています。
オルカンでも、S&P500でも、あるいは両方でも——もう"なんとなく"では選びません。
具体的な始め方(口座・積立・買い方)は、本編に。
ほかのおまけも:
「なぜインデックス投資がいいの?」 ——"当てにいかない"のに、なぜ勝てるのか。
「r > g ってなに?」 ——"持ってる側"がトクをする世界で、どうする。
「暴落が来ても積立を続けられる理由」 ——怖くて当然。それでも手を止めないコツ。
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