← 本編に戻る
BONUS · KEEP INVESTING

暴落が来ても、
積立を、
続けられる。

本編を読み終えた、あなたへ。
暴落が怖いのは、当然。
——それでも、手を止めずにいられる仕組みの話。

Reading 約10分
Level おかわり
Type Bonus

いそがしいあなたへ

30秒まとめ

  • 投資を始める前から、いちばん怖いのは「暴落で資産が半分になったらどうしよう」ですよね。その不安は、まっとうです。
  • でも、歴史を見ると安心できます。過去どんな暴落も、世界全体で見れば、時間をかけて必ず回復してきました。
  • そして大事な事実。暴落のさなかも積立を続けた人が、いちばん早く回復しています。下がっているとき=同じ金額で、たくさん仕込めるからです。
  • 逆に、いちばん損をするのが「怖くなって売る」こと。暴落の直後に、いちばん大きな反発が来る。売った人は、それを取り逃します。
  • 結論:だから、暴落が来ても積立を止めない。といっても、気合いは要りません。「自動積立にして、見ない」——たったこれだけです。

怖いのは、あなたが弱いからじゃありません。人間はそういう風にできている。だからこそ、"仕組み"で守ります。

まず知ってほしい。
暴落は"いつものこと"

結論:暴落は、事故ではありません。数年に一度、必ず来る"通常運転"です。

「自分が始めた途端に暴落が来たら……」と思いますよね。大丈夫、来ます。でも、それが普通なんです。そして、そのたびに市場は戻ってきました。

過去の主な暴落と、最高値に戻るまでの期間を見てください(米国株・込み)。

下落の深さも、戻る速さも、毎回ちがいます。でも共通点は一つ。世界全体に分散していれば、最後はちゃんと戻ってきた。暴落は「資本主義の終わり」ではなく、「一時的な値下がり」なんです。

THE NORMAL どんな暴落も、最後は戻ってきた 最高値に戻るまでの期間(持ち続けた場合・配当込み) 約4.5か月 約3年 約7年 約15年 コロナ リーマン ITバブル 世界恐慌 −34% −55% −49% −80%超 ※ 米国株・配当込み(概数)。下落の深さも戻る速さも毎回ちがうが、世界に分散していれば戻ってきた。
ユメ
ユメちゃん(初心者)
でも、もし自分の番で、また大きいのが来たら……?
マリ
マリ先輩(投資歴10年)
来るよ、必ず。何度もね。でも「いつものこと」って知ってるだけで、心の余裕がぜんぜん違うの。先輩も何回も経験したよ。

続けた人が、
いちばん早く回復した

結論:史上最悪の暴落でさえ、「積立を続けた人」がいちばん早く立ち直っています。

これは、ある運用会社(Schroders)が、史上最悪の1929年の大恐慌を調べたデータです。暴落のあと、3つの道を選んだ人を比べました。

THE THREE PATHS 1929年の大恐慌:どう動いたかで、回復が変わった 元の資産に戻るまでにかかった年数(史上最悪の暴落でも) 現金に逃げた 持ち続けた 積立を続けた 34年 15年 7年未満 いちばん遅い いちばん早い = 買い続けた人 出典:Schroders(1929年大恐慌・名目・S&P500)。「積立」=暴落のさなかも少額を買い増した場合。

同じ大恐慌でも、回復までの時間が34年と7年。これだけ違うんです。
そして一番早かったのが、逃げた人でも、ただ耐えた人でもなく、"買い続けた"人でした。

なぜそうなるか。理屈はシンプルです。
株価が半額(−50%)になると、毎月の同じ1万円で買える口数が、2倍になります。安いときほど、たくさん仕込める。だから、その後ちょっと戻るだけで、安く貯めた大量の口数が効いて、ぐっと回復が早まる。

暴落は、積立をしている人にとっては、
「バーゲンセール」。

つらい時期なのは確かだけど、数字の上では「仕込みどき」。ここが、頭の片隅にあるだけで、手を止めずにいられます。

ユメ
ユメちゃん(初心者)
資産が半分になってるのに、続けるの……? 怖いよ。
マリ
マリ先輩(投資歴10年)
怖いよね。でもね、半額セールって考えてみて。同じ1万円で、2倍のお買い物ができてるの。未来のあなたが、いちばん感謝する時期だよ。

いちばん危ないのは
「怖くて売る」こと

結論:暴落そのものより、暴落で"売ってしまう"ことのほうが、ずっと損です。

なぜなら、暴落の直後に、いちばん大きな反発の日が来るから。
市場が大きく下げた日と、大きく上げた日は、実はすぐ隣にかたまっています(過去のデータで、最高の日と最悪の日は中央値で7日しか離れていない)。つまり、暴落で怖くなって売った人は、その直後の急反発を、ほぼ確実に取り逃します。

THE REAL DANGER 暴落で売ると、その後の反発に乗れない 売って現金にした人と、積立を続けた人の、その後 怖くて、ここで売る 続けた人(回復) 売った人(現金のまま) 逃した 利益 ※ 暴落の直後に、いちばん大きな反発が来る(最高の日と最悪の日は中央値7日以内)。売ると、それに乗れない。

データもはっきりしています。

これは、第一弾 「r > g」 で触れた の正体でもあります。r > g が正しくても、続けてさえいれば報われても——売った瞬間、すべてが終わる

ユメ
ユメちゃん(初心者)
暴落、見たら怖くて売っちゃいそう……。
マリ
マリ先輩(投資歴10年)
それがいちばん危ないの。売ると、直後の大きな反発を逃しちゃう。だから——後で話すけど、「最初から見ない仕組み」にするのがコツなんだ。

正直に言うと──
「積立は最強の儲け方」ではない

結論:積立は、リターンを最大化する方法ではありません。でも、あなたにとっては最善です。矛盾しません。順に話します。

ここは、よそがあまり言わない正直な話です。
実は学術的には、まとまったお金があるなら、のほうが平均リターンは高い。データでも、一括が約68%の確率で積立に勝っています。理由は単純で、市場は長期で上がるから、早く全額入れたほうが有利になりやすい。

「えっ、じゃあ積立はダメなの?」——いいえ。ここに大事なカラクリがあります。

そもそも、月々の給料から始めるあなたに、「一括」という選択肢はありません。退職金のような大金が手元にある人だけの話なんです。給料は毎月入ってくる。だからあなたの現実の選択は、「一括 vs 積立」ではなく、「積立する vs 投資しない(or タイミングを計ろうとする)」。この比較なら、積立の圧勝です。

だから積立の本当の価値は、「いちばん儲かる」ことじゃない。
「暴落が来ても、人間が耐えて続けられる」こと。リターンを少し譲るかわりに、心の平穏と"続ける力"を買っている。これは、立派に合理的な選択です。

積立の価値は「いちばん儲かる」ことじゃない。
「暴落が来ても、続けられる」こと。

ユメ
ユメちゃん(初心者)
えっ、積立より一括のほうが得なの!?
マリ
マリ先輩(投資歴10年)
平均ではね。でもそれ、大金がある人の話。毎月のお給料から始めるあなたには、そもそも一括って選択肢がないの。だから気にしなくていいんだよ。

コツはたった一つ。
「設定して、見ない」

結論:暴落を耐えるのに、強い意志は要りません。要るのは"仕組み"です。

人間の意志は、暴落の前では驚くほど弱い。だから、意志に頼らない。新NISAの自動積立が、ここで効きます。

つまり——最初に設定だけして、あとは放っておく。暴落が来ても、アプリを開かない。これだけで、さっきの「怖くて売る」失敗を、仕組みで防げます。

最初に設定して、あとは放っておく。
——何もしないことが、最強の戦略。

ユメ
ユメちゃん(初心者)
結局、私にできることは……?
マリ
マリ先輩(投資歴10年)
ひとつだけ。「設定して、見ない」。自動積立にして、あとは放っておく。それが、いちばん強いの。

Conclusion

だから、暴落が来ても
積立を続ける

ここまでをまとめます。

怖さは、消えません。消さなくていい。

怖いまま、でも、手は止めない。

そのための仕組みが、自動積立です。具体的な設定のしかた(口座・積立額・銘柄)は、本編に。

Counterpoints

おまけのおまけ:
正直な"但し書き"

最後に、誠実に。「続ければ必ず報われる」には、条件があります。

正直なところ、未来は誰にも分かりません

でも、「世界に分散して、自動で積み立て、暴落でも見ないで続ける」——これは、100年分のデータが「報われやすかった」と示している、いちばん堅実な道です。難しいことは、何もありません。

References

参考文献

深掘りしたい人へ。数値・主張の出どころです。

"続けられる" あなたへ。

ここまで読んだあなたは、暴落が「いつものこと」だと知り、続けた人がいちばん早く回復したことも、売るのがいちばん損なことも知っています。
あとは、自動積立を設定して——見ないだけ。
具体的な始め方(口座・積立・銘柄)は、本編に。

ほかのおまけも:
「なぜインデックス投資がいいの?」 ——"当てにいかない"のに、なぜ勝てるのか。
「オルカン vs S&P500」 ——"米国だけ"で、いい?
「r > g ってなに?」 ——"持ってる側"がトクをする世界で、どうする。

◇ ◆ ◇

このページを作った人のXはこちら。気軽に声をかけてね。
@ItoameSTAR